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【お城の基礎講座】55. 堀底(ほりぞこ)の形

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のイメージ...

城への敵の侵入を阻むための堀。
この堀は堀底の形によって薬研堀(やげんぼり)、片薬研堀(かたやげんぼり)、毛抜堀(けぬきぼり)、箱堀(はこぼり)の四種類に分類されます。
今回は、堀底について学んでいきましょう。

4種類の堀底(薬研堀・片薬研堀・毛抜堀・箱堀)

堀底の形にも種類があります。
順番に見ていきたいと思います。

薬研堀(やげんぼり)

断面がV字のもの
敵が侵入しても堀底にとどまるため反撃しやすいのが特徴です。
漢方薬を調合する薬研という道具に似ていることから、薬研堀と呼ばれます。

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堀底がV字になっていて、歩きにくい

片薬研堀(かたやげんぼり)

片側がほぼ直角でカタカナのレの形をしたもの
山城の堀切や竪堀などはこのタイプです。
薬研堀と同じように堀底が急なため歩きにくくなっているのが特徴です。

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薬研堀と同じように堀底がV字になっている

毛抜堀(けぬきぼり)

堀底が丸くなっているもの、U字状のもの
丸みがあるため歩きにくいのが特徴です。

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堀底がU字になっている

箱堀(はこぼり)

堀底が直線で平らのもの
近世城郭の広い水堀はこの箱堀です。
そこが平らで両側の壁が急斜面になっています。
断面が箱型なので箱堀と呼ばれます。

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堀底がU字になっている

堀障子(ほりしょうじ)・障子堀(しょうじぼり)

空堀を箱堀にすると敵が容易に歩くことができてしまうため、進化した堀があります。
後北条氏がよく用いたこの堀が、堀障子(ほりしょうじ)です。障子堀(しょうじぼり)とも呼ばれます。
田畑の畦(あぜ)のように幅の狭い土手を造り、堀底を数間ごとに細かく仕切ったものです。
こうすることで敵の動きを封じることができます。
攻める側にとっては厄介ですね。
有名なのが山中城です。
恐ろしい防御システムですが、そのビジュアルがワッフルのようなので、写真映えしてとても人気です。

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山中城は障子堀で有名。ワッフルみたいだということで人気だ

まとめ

城の重要な防御システムである堀も、堀底の形によって四種類にわけられます。
ということで、堀の堀底のお話でした。
じゃあね🖐️

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