攻城団ブログ

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星形要塞 の検索結果:

【日本最初の星形城郭・戸切地陣屋の再評価】読者からの質問とその回答

…。その壮大な規模と「星形要塞」初期の姿を色濃く現代に伝える姿は圧巻で、2017年に世界遺産として登録されています。 このほか、前述した「星形を取らないものの稜堡を援用して防衛機能を強化した不定形城塞」を含めると、そのバリエーション・構築時期・構造・規模は正に多種多様と言えます。それは翻せば、銃砲戦の発達以降世界各地で受容された稜堡式築城・築堡技術の、それぞれの築城主体者が抱えた課題に応じた機能追及の所産であるといえます。 これらひとつ一つのバックグラウンドを丹念に読み解いてい…

【日本最初の星形城郭・戸切地陣屋の再評価】3-3.「日本最初の星の城」の原典への旅(3)-「野崎の丘」に実を結んだ19世紀フランス「砲戦の時代」の防衛構造・戸切地陣屋-

…れてきた稜堡式築城=星形要塞の系譜にほぼ間違いなく連なるものである、といえるでしょう。 次に、「野崎の丘」全体の空間利用について、サヴァール教本内の記述と照合していきましょう。同教本内における優位陣地(有利な戦場)の構築に関連する部分について、いくつか訳して引用します。 [引用a]「(有利な戦場とは)部隊の運用に妨げなく、相互に援護が可能であり、かつ大砲の射程範囲……少なくとも小銃あるいはぶどう弾(※)の射程範囲内まで……を制圧下に置くものである。このため(射線を妨げる)樹木…

【日本最初の星形城郭・戸切地陣屋の再評価】3-2.「日本最初の星の城」の原典への旅(2)-戸切地陣屋の基礎テキスト「サヴァール教本」とその時代的背景-

…たを描いたもの。手に星形要塞の図面が見える。着弾砲火の様子も見え、攻守両軍が激しく撃ち合っていることがわかる。 サヴァール教本が著されたのは、まさにそうした砲戦革命の真っただ中、つまりは機動性を備えた砲兵を運用する(これは守勢である自軍だけではなく攻勢である敵軍も同様である)ことが前提の陣地構築が必須となっていく時代だったのです。例えば大砲の有効射程距離で言えば、ヴォーバン時代の5~600mと比して有効射程は1000m強、さらにはそれより射程は短いものの曲射によって撃ち込まれ…

【日本最初の星形城郭・戸切地陣屋の再評価】はじめに

…て築城された日本初の星形要塞(稜堡式城郭)として大変価値の高いお城です。この連載ではまだまだ知らない人が多い、あるいは存在こそ知っていてもその真価を理解できていないぼくのような人たちに対して、戸切地陣屋の魅力やすごさを北斗市郷土資料館の時田太一郎学芸員に解説していただきます。 北海道北斗市野崎に所在する松前藩戸切地(へきりち)陣屋は、中近世ヨーロッパにおいて対銃砲戦の城郭構造として発祥・発達した稜堡式築城術を日本で初めて採用した城郭であり、1855年(安政2年)の幕府による蝦…

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